こんにちは、久喜市のひのくま整骨院、院長の日隈です。
「腕を上げるとき、肩の奥がズキッと痛む」
「なんとなく肩がグラグラ・ポロッとはずれそうな感じがある」
「夜、横向きに寝ると肩が疼いて眠れない」
そんなお悩みを、40代・50代を中心に多くの方からお聞きします。「歳のせいかな」「少ししたら治るだろう」と、ずっと我慢していませんか?
今回お伝えしたいのは、疲労や慢性的な使い方のアンバランスによって、肩関節が少しずつ「ずれてくる」状態のことです。「亜脱臼(あだっきゅう)」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。その仕組みと当院の考え方を、できるだけわかりやすくお伝えします。どうか最後まで読んでいただけると嬉しいです。
そのお悩み、「肩こりの延長」と思っていませんか?
「ずっと肩こりがひどかったんですが、最近は肩の奥の方が痛くて、腕が上がりにくくて…」。こんなふうに、肩こりとは少し違う「深い痛み」を感じている方が増えています。
肩こりは首・肩まわりの筋肉の疲労からくる「表面的な重さや張り」です。でも今回ご紹介する症状は、もう少し奥の話です。肩関節そのものの位置がわずかにずれて、動かすたびに「本来ぶつからないはずのものが衝突している」状態かもしれません。
こんなサインが出ていませんか?
- 腕を肩の高さより上に上げると、肩の奥がズキッ・ズキズキと痛む
- 腕を上げていく途中の「ある角度」でだけ痛みや引っかかりがある
- 肩がグラグラする・なんとなくはずれそうな感じがある
- 夜間や就寝時、患側を下にして横向きになると肩が疼く
- 腕を後ろに回したり、エプロンのひもを結ぶ動作が痛い・しにくい
- 水泳・テニス・ゴルフ・野球などの腕を使うスポーツ後に肩が痛む
- 以前に肩を脱臼したことがあり、なんとなく不安定な感じが残っている
これらのサインは、「肩関節を支える筋肉のシステム」が疲れてきたことで、関節の位置が少しずつ安定しなくなっているサインかもしれません。
決して、あなたが弱いからではありませんよ。日常の使い方の積み重ねと、筋肉の疲労回収の限界が重なって起きていることがほとんどです。
整形外科では、どんなふうに診断・対処されるの?
肩関節の構造をやさしく説明すると
まず、肩関節のつくりを少しだけ知っておいてください。
肩関節は、腕の骨(上腕骨頭=ボール状)が肩甲骨のくぼみ(関節窩=受け皿)にはまり込んだ「ボールとソケット」のような構造です。ただし、このソケット(受け皿)は非常に浅く、ゴルフボールがティーの上に乗っているようなイメージに近いとされています。
肩関節を「外れないように支えている」もの:
- 腱板(けんばん):棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋の4つの筋肉が腱になって上腕骨頭を四方からしっかり引き寄せる「インナーマッスル」
- 関節唇(かんせつしん):受け皿のふちを深くする軟骨組織。関節の「ひっかかり」を作るストッパーの役割
- 関節包・靭帯:関節全体を包む袋と、骨同士をつなぐ帯。過度な動きを制限する
- 肩甲骨周囲筋:僧帽筋・前鋸筋・菱形筋など。肩甲骨の位置を安定させ、腱板が正しく機能するための「土台」をつくる
亜脱臼(あだっきゅう)とは?
「亜脱臼」とは、関節が完全に外れる「脱臼」とは異なり、骨頭が受け皿から完全には外れず、わずかにずれた(または滑り出しかけた)状態のことです。一瞬強い痛みが走ってすぐ戻ることもあれば、ずれたまま慢性的な不安定感・痛みとして続くこともあります。
今回のテーマは外傷による突発的なものではなく、慢性的な疲労の積み重ねや繰り返しの使い方によって腱板や肩甲骨周囲筋が少しずつ機能を失い、骨頭が受け皿の中で正しい位置を保てなくなってくるという状態です。
肩峰下インピンジメントとの関係
肩関節の骨頭位置がわずかに上方にずれてくると、腕を上げる動作のたびに、骨頭の上にある腱板が「肩峰(けんぽう)」という肩甲骨の天井骨にはさまれてしまいます。これを「肩峰下インピンジメント(衝突・挟み込み)」といいます。
慢性的なインピンジメントで起きること:
- 腱板(インナーマッスル)が繰り返し挟まれて炎症・摩耗が進む
- 肩峰下滑液包(クッション組織)が炎症を起こして厚くなる
- さらに骨に棘(骨棘)が形成されて挟み込みがより起きやすくなる
- 腱板が部分断裂・完全断裂へと進展するリスクが高まる
一般的な処置・対応の目安
- 安静・運動制限:炎症が強い時期は肩を酷使する動作を制限する
- 消炎鎮痛薬・湿布:痛みと炎症を抑える
- 肩峰下注射(ステロイド・ヒアルロン酸):インピンジメントによる滑液包炎の炎症を直接抑える
- 画像検査(X線・MRI・超音波):腱板の損傷程度・骨棘の有無・関節唇の状態を確認
- 運動療法:腱板・肩甲骨周囲筋の機能回復を目的とした筋力訓練・ストレッチ
- 手術:保存療法で改善しない場合や腱板断裂が進行している場合に関節鏡手術を検討
保存療法で多くのケースは改善を目指せるとされています。ただし、夜間痛が強い・腕の力が急に抜けた・挙上が急に困難になった場合は、腱板断裂など別の疾患の可能性もあるため、まずは整形外科での正確な診断が大切です。
一般的な処置と「少し違う」当院の考え方
ここからは、整骨院・手技療法の専門家として、私なりの考え方をお伝えさせてください。
「なぜ腱板は弱くなっていくのか」という視点
インピンジメントや亜脱臼の一般的な説明では「腱板が弱くなったから鍛えましょう」という方向になりがちです。でも私が日々感じているのは、「なぜその人の腱板は、骨頭を正しい位置に引き寄せ続けられなくなったのか」という疑問です。
腱板を構成する4つの筋肉(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋)は、腕を動かすたびに繊細な協調運動を繰り返しています。これらの筋肉は動脈から酸素と栄養を受け取り、使い終わった老廃物(乳酸など)を静脈で回収することで機能を維持しています。
デスクワーク・パソコン・スマホの前傾姿勢が続いたり、繰り返しの使い方が積み重なると、これらの筋肉に老廃物が蓄積しやすくなります。老廃物が静脈で回収しきれなくなると周囲の毛細血管の機能が低下し、「酸素と栄養が届きにくい筋線維」が徐々に増えていきます。
その結果、残った筋線維に過剰な負荷が集中し、筋肉が慢性的に収縮したまま(緊張したまま)の状態になります。腱板が全体として「引き寄せる力」を十分に発揮できなくなり、骨頭が受け皿の中でわずかにずれやすくなる。これが慢性的な亜脱臼・インピンジメントの下地になっていることがあると、私は考えています。
「肩甲骨の土台が動かないと、腱板は正しく使えない」という視点
もう一つ大切な視点があります。腱板がいくら本来の力を持っていても、肩甲骨の位置・動きが乱れていると、腱板は正しい方向に力を発揮できません。
たとえば、巻き肩・猫背で肩甲骨が外側に開いたまま固まっていると、腕を上げるときに肩甲骨が上方回旋(正しい動き)ではなく前傾・内旋してしまいます。するとその肩甲骨の上に乗っている肩峰が内側に傾き、上腕骨頭との隙間がさらに狭くなってインピンジメントが起きやすくなります。
体幹・全身との連動という視点:
- 胸椎(背中の骨)の動きが制限されている
→ 腕を上げるときに胸椎の伸展・回旋が使えず、肩関節だけで代償しようとする - 体幹深部の筋肉(多裂筋・腸腰筋)の機能低下
→ 姿勢が崩れ、肩甲骨の安定した動きの土台が失われる - 股関節・骨盤のバランスの崩れ
→ 上半身全体の傾きが肩関節への偏ったストレスにつながることがあります
- 肩だけでなく、肩甲骨・胸椎・体幹まで含めた全体の筋肉・関節の連携を確認する
- 「腱板を鍛える」より先に、腱板が本来の力を発揮できる筋代謝の状態・肩甲骨の土台を取り戻すことが大切なケースがある
- 筋肉の機能低下が関節のわずかなずれを生み、そのずれが痛みを慢性化させていると考える
「肩を鍛えれば解決する」だけでなく、まず筋肉が本来の代謝力と協調性を取り戻すことが、慢性的な肩痛の改善に向けてできる大切なアプローチだと、私は考えています。
神経筋リセット療法という「優しい」アプローチ
当院では「神経筋リセット療法」という手技療法を行っています。バキバキしない、眠くなるほどソフトな施術です。炎症が残っている肩にこそ、この「優しさ」が大切だと考えています。
神経筋リセット療法とは?
神経筋リセット療法は、PNF(固有受容性神経筋促通法)の理論をベースに研究開発された手技療法です。筋肉や関節の中にある「感覚受容器」に穏やかに働きかけ、
感覚神経 → 脊髄・脳 → 運動神経 → 神経筋接合部
という神経の回路(神経反射弓)を整えることを目指す施術です。電気療法などの機器には頼らず、手技だけで向き合います。
柔道整復術の「関節整復」と「筋整復」を組み合わせる
- 関節整復:関節の動ける範囲を回復させ、関節の偏り(骨頭位置のずれ)を整えることを目指します
- 筋整復:腱板・肩甲骨周囲筋の連携のズレ(協調性・拮抗性のバランス崩れ)を整え合わせることを目指します
この2つを組み合わせることで、筋肉・関節・神経システム全体のバランス回復を目指すのが、当院の施術の考え方です。
慢性・疲労性の肩痛へのアプローチの考え方
肩関節の安定と動きに関係する筋肉・関節・神経としては、主に以下が挙げられます。
関連する主な筋肉・関節・神経
- 腱板4筋(棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋):肩甲上神経(C5〜C6)・肩甲下神経・腋窩神経が支配。骨頭を受け皿に引き寄せる「求心力」の要。ここの筋代謝力の回復が最優先の目標
- 肩甲骨周囲筋(僧帽筋・前鋸筋・菱形筋・肩甲挙筋):副神経・長胸神経・肩甲背神経が支配。腱板が正しく機能するための「土台」をつくる筋群
- 三角筋(外側・前部・後部):腋窩神経(C5〜C6)が支配。腕を外側・前方・後方に動かす主動筋。腱板との協調性のバランスが重要
- 上腕二頭筋長頭腱:筋皮神経(C5〜C6)が支配。骨頭の上方ずれを制動するアシスト機能を持ち、インピンジメントの痛みにも関わる
- 胸椎関節(T1〜T8):腕を上げる動作で必ず連動する背骨の可動性。ここが硬直すると肩関節への代償的なストレスが増す
- 体幹深部筋(多裂筋・腸腰筋):姿勢の土台。ここが機能しないと肩甲骨の安定した位置が失われます
当院では、これらを全体的に確認しながら、以下の流れで改善を目指したアプローチを行っています。
土台を整える
動きを回復する
求心力を高める
肩痛の軽減へ
「腱板の神経スイッチをそっと切り替える」イメージとでも言いましょうか。強い刺激ではなく、体が本来持っている筋肉の協調性を引き出すような、穏やかな手技で向き合います。施術中に「気づいたらうとうとしていた」とおっしゃる方も少なくありません。
また、筋肉の活動量が向上することで、血管末端の集合管の再構築が促され、老廃物の代謝が改善する相乗効果も期待できると考えています。
当院が目指すのは「痛みを出す必要のない体内環境をつくる」こと。「腕を上げるのが怖い」「夜が辛い」から解放されるよう、体全体を一緒に整えていきたいと思っています。
※すべての方に同じ変化が現れることを保証するものではありません。症状の程度や個人差があります。腱板断裂が疑われる場合・夜間痛が強い場合は、まず整形外科での受診をお勧めします。
まとめ・ひのくま整骨院へのご案内
今回は、疲労や慢性的な使い方のアンバランスから生じる「肩関節の亜脱臼・インピンジメント」による肩痛のメカニズムと、当院の考え方をお伝えしました。
肩の慢性的な痛みは「歳のせい」でも「肩が弱いから」でもなく、腱板・肩甲骨・体幹のつながりが少しずつ崩れてきたサインかもしれません。筋肉の代謝力を取り戻し、全体の連携を整えることで、痛みの緩和と再発予防に向けてアプローチできることがある、と考えています。
「腕が上げにくくなってきた」「夜の肩の疼きが辛い」そんな方、ぜひ一度お声がけください。一緒に体のことを考えましょう。
一律料金に込めた、院長の思い
ひのくま整骨院では、初回・全身施術一律7,000円(税込)でご案内しています。
「肩だけじゃなくて、首も腰も最近しんどくて…」そんなお気持ちのままお越しいただいて大丈夫です。どこを施術しても料金は変わりません。肩も首も体幹も、体のすべてを安心してお話しいただき、全体を最適に整えることを大切にしています。
すでに通院中の方は、今のままの料金で大切に施術させていただきますのでご安心ください。
※ 久しぶりのご来院(1ヶ月以上あいた場合)は、体の状態を丁寧に確認し直すため、初回と同様に全体を拝見させていただく場合があります。まずはお気軽にご相談ください。
「まずは相談だけでも、大丈夫ですよ。」
肩の痛みや腕の上げにくさでお悩みの方、久喜市・幸手市・加須市・鴻巣市・宮代町・杉戸町・白岡市・春日部市からお気軽にお越しください。一緒に考えましょう。
ひのくま整骨院 ご案内
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| 休日 | 日曜日・祝日 |












