イスから立ち上ろうとするとき、膝から崩れ落ちる

膝が痛いわけではないが、イスから立とうとしたときに前に倒れ込んでしまうことが、しばしばある。

原因を知りたいと、レントゲン検査やMRI検査を受けに整形外科にかかっても、問題はなかったから経過を観察するようにいわれ、悩んでいるという依頼がありました。

原因は私が触らせていただいた限り、膝にねじれがありました。それも膝だけではなく、股関節と、反対側の足首にもねじれがありました。

つまり、地面を蹴って(踏んで)立ち上がろうとするときに、足の裏からスネの骨にその力を伝達する角度にゆがみが生まれて、転倒方向に力が分散してしまったということになったと考えて施術させていただきました。

骨はとても重要な機関ではありますが、それ以上に筋肉が重要だと思っています。筋肉は動くためのエネルギーを生み出す、モーターやエンジンの役目もあります。その他にも、衝撃を吸収するバネやスポンジ、ゴムなどのような役割もあります。実はその用途に適した筋肉があるのですが、進化の過程でどちらの機能もしなければならない器官が出てきました。それが足の筋肉です。足の筋肉はもともとバネの役割をしなくてもよかったのです。手足で地面からの衝撃を受けた力は、背骨を支える脊柱起立筋が回旋させたりすることでうまくその力を受け返すことができていました。だから、馬のように中指の先で歩く動物もいれば犬や猫のように踵を上げてつま先で歩く動物もいるわけです。

人は違います、つま先と踵で横と外側内側の三辺にアーチを作り、そこで衝撃を分散化して、ふくらはぎ、モモの筋肉で移動しながら頭にかかる衝撃を極力減らすように働いていきます。

その中で、今回のような症状は足の裏のアーチがゆがんでしまい、足首も正常範囲から外れてしまう傾きを起こしてしまって、力の伝達が変わってしまったというわけです。足首をまたいでついている筋肉もたくさんありますがそれよりも、足の裏についている小さな筋肉の機能低下が、体重を支えることのできない関節にしてしまったということになります。

苦手だからこそ疲れやすい働きをしてしまうんですね。もちろん、足だけがゆがんでいるわけではないので、足首から股関節、腰の動きまでは、調整しなければなりません。

新型コロナウィルス感染症の不安で医療機関に行くのが怖いと思われている方、「ひのくま整骨院」では、できる限りの予防対策はしているつもりです。

症状が進行しすぎないようにするためにも、お早めに来院なさってください。

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