捻挫

捻挫は割と平気なケガと思われています。
程度というものがあります、切り傷でも絆創膏で塞がるものと、何針も縫わなければ塞がらないものと違いがあるように、捻挫にも同じことがいえます。
そのために後遺症というものが非常に多く、先日も浮腫のたまった重症度の古傷の捻挫(陳旧性捻挫)痛の患者さんが診えました。

ほかの医療機関で加療されていたそうなのですが、おそらく自分の判断で、固定具を短期間で外し、現在の症状へ移行したんだと考えられます。
圧痛はなく熱感もなく皮下出血もみられませんが、浮腫が関節の周りにあり、距骨の内返しのねじれがあり、リスフラン関節、ショパール関節の可動制限が特に母指(おやゆび)側にあり、上脛腓関節(膝の一部)の腓骨頭が内旋し、膝関節の内倒し(うちだおし)の抵抗と、脛骨骨頭部に対して大腿骨骨底部の内旋変位がみられ、膝も足首も可動制限が屈曲、伸展どちらも発生している状況でした。
ケガの初期の固定の理想は、指先から太ももの下3分の1まですると、足首を動かそうとする筋肉の働きはかなり抑えられます。(まず、そこまで広範囲の固定はできませんけど・・・)期間は最低4週間必要な程度のケガだったと考えられます。
今からはもう固定はしませんが、足首には関節動揺ができてしまっているので、一時的に症状の固定はできたとしても、彼の活動スタイルにおいて足首のゆがみは生じやすいと判断ができます。

患者さん自身の一番の悩みの、階段歩行と、スポーツ時のサイドターンステップにおける痛みです。
施術の最初は、捻挫している関節の整復です。かなりズレたままだったので整復音がありました。そして、足、足首、脛骨、腓骨、膝関節、大腿骨股関節、骨盤の並べ合わせと、それに連携する筋肉の調整を行い、左右の動きに差が無くなるように施術します。
初めの頃の施術は、関節の可動はとても少ない範囲でしか動かせません。あまり大きくしすぎると、施術終わりに筋肉が過剰反応してしまい、リバウンド症状を起こしてしまうからです。
ただ、最終的には、スポーツでのサイドステップでも、痛みが出にくいように、体幹を支える筋肉や、太ももや、下腿部、足首を支える筋肉が反応できるように調整します。
日常生活、人それぞれで、一人一人のニーズに合わせた施術の終了目標をたて、行ってます。

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