食事が辛い顎関節症の悩み…原因は筋肉の機能低下かもしれません

こんにちは。埼玉県久喜市にある「ひのくま整骨院」院長の日隈(ひのくま)です。

「食事をするたびに、あごの付け根が痛くて憂鬱になる」
「口を開けるとカクカク、ジャリジャリと音が鳴って怖い」
「朝起きると、あごが疲れていて口が開かない」

もしあなたが今、このような「あごの痛み(顎関節症)」でお悩みなら、毎日の食事が楽しめず、本当にお辛いことと思います。歯医者さんでマウスピースを作ったけれどあまり変わらない、あるいは「手術が必要かも」と不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。

でも、諦めないでください。
あごの痛みは、骨そのものの異常というよりも、「あごを動かす筋肉が、正しく働けなくなっていること」が本当の原因であるケースが非常に多いのです。

当院では、単なるマッサージや電気治療ではなく、筋肉と神経のつながりを正常に戻す専門的な施術を行っています。この記事では、なぜあごが痛くなるのか、そしてどうすれば根本から楽になるのか、そのメカニズムを包み隠さずお伝えします。

1. その痛み、我慢しないで!放置すると危険な理由

あごの違和感、最初は「音が鳴るだけだから」と様子を見てしまう方が多いです。しかし、痛みや音は「このまま使い続けると壊れますよ!」という体からの緊急サイン(警告信号)です。

この信号を無視して、「痛いけれど無理して噛む」「薬で痛みをごまかす」ということを続けていると、体は危険な状態へと進行します。

あごの筋肉は、首や肩、頭の筋肉と密接につながっています。
あごのバランスが崩れたまま放置すると、筋肉の連携(協調性)が乱れ、次はひどい頭痛、首の痛み、めまい、耳鳴りといった、あご以外の不調を引き起こす「負の連鎖」が始まってしまいます。

関節のクッション(関節円板)がすり減って変形してしまう前に、早めの対処が必要です。

2. 一般的な治療と、なかなか良くならない理由

顎関節症で病院や一般的な整骨院に行くと、多くの場合、以下のような対応がとられます。

  • マウスピース(スプリント)の作成
  • 痛み止めの処方
  • 患部を温める、電気を当てる
  • あご周りのマッサージ

これらで良くなることもありますが、「一時的には楽になるけれど、また痛くなる」というご相談をよくいただきます。

なぜでしょうか?
それは、「筋肉がなぜ緊張し続けているのか」「なぜスムーズに動かないのか」という根本原因(神経と筋肉の命令系統のトラブル)にアプローチできていないからです。

外から無理やり揉みほぐしたり、マウスピースで保護したりするだけでは、サボって動かなくなっている筋肉を目覚めさせることは難しいのです。

3. 筋肉は「ある」のに「働かない」のが問題です

ここで、痛みのメカニズムについて少し詳しくお話しさせてください。
よく「あごの筋肉が弱いから鍛えましょう」と言われることがありますが、私はこれには反対です。

痛みがある状態で、「ガムを噛んで鍛える」ようなことをすれば、火に油を注ぐようなもので逆効果です。
問題なのは、筋肉の強さではありません。「筋肉はあるけれど、神経の命令がうまく伝わらず、機能停止(サボっている)状態になっていること」が問題なのです。

筋肉は通常、以下の3つのバランスで動いています。

  1. 連続性:隣り合う筋肉と連動して動く
  2. 協調性:複数の筋肉がタイミングよく協力する
  3. 拮抗性:縮む筋肉があれば、反対側で伸びる筋肉がある

過度なストレスや噛み締め癖、姿勢の悪化などが続くと、このシステムバランスが崩壊します。
すると、一部の筋肉だけが常にガチガチに緊張し、他の筋肉はサボるという状態になります。

その結果、あごの関節を支えるバランスが崩れ、関節の隙間が狭くなったり、腱がズレたりして摩擦が起き、炎症(熱と痛み)が発生するのです。

4. ひのくま整骨院の「神経筋整復法」とは?

では、どうすればこの「機能停止した筋肉」を再び働かせることができるのでしょうか。
当院では、久喜市内では唯一となる独自の手技「神経筋整復法(しんけいきんせいふくほう)」を用いて治療を行います。

これは、リハビリテーションの分野で有名な「PNF(固有受容性神経筋促通法)」の理論をベースに、春日啓先生が考案された「神経筋整合法」を応用した、非常に専門的な手技療法です。

少し難しい生理学の話になりますが、痛みを治すためにとても大切なことですので、丁寧に解説しますね。

①「神経反射弓」を整え、筋肉を再起動させる

筋肉を動かすのは「脳からの命令」ですが、その命令を伝える道路(神経)が渋滞していたら、筋肉は動きません。
当院の施術では、筋肉の中にあるセンサー(感覚受容器)に対して、手技で特殊な刺激を与えます。

すると、体内では以下のような電気信号のリレーが一瞬で起こります。

  1. 筋肉のセンサーが刺激をキャッチする
  2. 感覚神経を通って、背骨の中の「脊髄(せきずい)」や「脳」へ情報が送られる
  3. 中枢(脳・脊髄)が情報を処理し、正しい「動け!」という命令を出す
  4. 運動神経を通って命令が戻ってくる
  5. 神経の末端(神経終末)から筋肉への接合部(神経筋接合部)へ信号が渡る
  6. 筋肉が正しく収縮(活動)する

これを生理学用語で「神経反射弓(しんけいはんしゃきゅう)」と呼びます。
この反射回路を正常に導くことで、「サボっていた筋肉」が「あ、動かなきゃ!」と思い出し、正常に働き始めます。

② 筋肉のポンプ作用で、痛みの物質を洗い流す

筋肉が正しく活動(収縮と弛緩)を始めると、筋肉はポンプのように動きます。
これを「筋代謝力(きんたいしゃりょく)」と言います。

筋肉がポンプ活動をすると、今まで血行が悪くてペちゃんこになっていた血管(特に末端の細かい血管)に血液が流れ込み、血管が再構築されます。
すると、新鮮な酸素と栄養が筋肉にたっぷりと送り込まれ、逆に筋肉の中に溜まっていた「発痛物質(痛みの素)」や「疲労物質」が、血液と一緒に洗い流されていきます。

つまり、マッサージで外から揉むのではなく、患者様自身の筋肉の力(代謝力)を高めることで、痛みを出す必要のない体内環境を再構築する。
これこそが、当院が目指す「根本改善」です。

また、この手技は心地よい刺激で副交感神経(リラックスする神経)の働きも高めるため、自律神経の乱れからくる「食いしばり」の軽減にも高い効果が期待できます。

5. 【症例】ハンバーガーが食べられないほどの激痛が…

ここで、実際に当院で施術を受けられた患者様のエピソードをご紹介します。

30代 女性(デスクワーク)
「久しぶりにハンバーガーを食べようとしたら、口が開かなくて…無理に開けたら激痛が走ったんです」

彼女は仕事のストレスから無意識に歯を食いしばる癖があり、来院された時は指が縦に1本入るのがやっとの状態でした。
首から肩にかけても鉄板のように硬く、「もう一生、固いものは食べられないのかも」と深く落ち込んでいらっしゃいました。

当院で検査をしたところ、あごそのものだけでなく、首の筋肉(胸鎖乳突筋など)の機能不全が顕著でした。
そこで「神経筋整復法」を用い、首からあごにかけての神経伝達を整える施術を重点的に行いました。

1回目の施術後、「あれ?さっきより口が軽いです」と驚かれ、指が2本入るように。
週1回の通院を続け、5回目を迎える頃には、痛みなく指が縦に3本入るようになり、念願だったハンバーガーも「美味しく食べられました!」と笑顔で報告してくださいました。

6. 最後に:もう一度、美味しく食事ができる毎日へ

あごの痛みは、外見からは分かりにくいため、周りの人に辛さを理解してもらえないことも多い症状です。
「このまま治らなかったらどうしよう」と一人で不安を抱え込まないでください。

あなたの筋肉は、壊れているのではありません。
今は少し、働き方を忘れてしまっているだけです。
正しいきっかけを与えてあげれば、体は必ず応えてくれます。

「コキコキ」という音も、無理な緊張さえ取れれば、過度に心配する必要はありません。
私たちと一緒に、痛みなく大きな口を開けて笑える、当たり前の日常を取り戻しましょう。

もし久喜市周辺で顎関節症にお悩みでしたら、ぜひ一度、ひのくま整骨院にご相談ください。
私が責任を持って、あなたの痛みに寄り添います。

本気でその悩みを治したいなら、
一度専門家にご相談ください

ひのくま整骨院

〒346-0012 埼玉県久喜市栗原2-2-7

診療時間:
月~金:8:30~13:00 / 15:00~20:00
土曜日:8:30~13:00 / 15:00~17:00
休診日:日曜・祝日

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