背中の痛み

背中が痛い、肩甲骨が痛い
何をすると痛いのか、どのような姿勢で痛みが出るのか?などといった現状の把握ができない限りあまり何がどうなっているということは言えません。ただ、内臓の病気や血液の病気がない場合、考えられることは筋肉のゆがみです。筋肉の個々のゆがみではなく、連係する筋肉たちのゆがみが「痛み」を発しています。ですから個々の筋肉の硬さを緩めるのと同時に、筋肉の連係を合わせることでゆがみが解消でき、普通の生活ができるようになります。


個々の筋肉を緩めるのにも、強く引っ張ってはいけません。筋肉の性質で強いひっぱりに対抗するために、縮むという現象があります。


小学生中学生ぐらいのころ、準備運動で、前屈運動をする時に二人一組になって、後ろから押してもらうことはありませんでしたか。太ももや股が痛くなった記憶のある人が多いように思います。あの現象です。伸ばさなければならないのですが程度や速度などを考えることなく一気に強い力で背中を押されることによって、骨盤(こつばん)を前に倒されたときに、骨盤から膝関節をまたいでついている大腿二頭筋(だいたいにとうきん)や半腱様筋(はんけんようきん)という筋肉がさけるのを防ぐために縮むことで傷みを同時に発生させます。それ以上引っ張らないで、という合図を送っているというわけです。


肩甲骨の周りにはたくさんの筋肉がついています。そして肩甲骨は腕と胴体をつなぐとても大切な骨なんです。その中の一つの筋肉が硬くなってしまうことで、肩甲骨の動きの悪さを生んでしまいます。肩を回すとゴリゴリなる人がいます、肩甲骨が肋骨の後ろを柔らかく動けなくなったからなんです。

そのために最近メディアで流行り始めているのが、「肩甲骨はがし」です。肩甲骨と肋骨の間に指や物を押し込んで筋肉をマッサージする方法です。施術の方法としては理にかなっていると思います、私も時々行うこともあります。肩甲骨と肋骨の間には正常な人は簡単に指は入るものなのです、筋肉が柔らかいことが前提なんです。正常な筋肉は本当の意味で柔らかいために、指が当たったとしても伸びるから大丈夫なんです。でも一つでも硬い筋肉があると肋骨の後ろに張り付いたように動かなくなってしまいます。痛みを感じていても指が隙間に入る人はまだ良いのですがこれが入らない人は、肩甲骨はがしの対象となるとわたしは考えています。(最近はほとんど使いませんけど)


腕の筋肉も数多く肩甲骨についているということは、背中や肩甲骨の傷みの施術には、痛い部位だけを施術しても本当の歪みが調整されることにはつながらないということはわかったと思います。つまり骨盤から手の指先からの筋肉の調整が、肩甲骨周りの筋肉の連係を整えることとなります。そのため施術時間は少し長くなってしまっています。

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